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Nando’sのデータ欲求を満たすFivetran

Nando’sのデータ欲求を満たすFivetran

アレクサ・フォガーティ

人気ファストフードチェーンは、ビジネスやマーケティングに関するインサイトを活用し、お客様との距離を縮め、新たな成長を可能にしています。

主なメリット

  • FivetranとHightouchは、ELTとデータ統合ワークフローの自動化により、Nando’sの時間を80%節約しています

  • Nando’sはデータウェアハウスとしてGoogle BigQueryを使用し、これを生かして顧客向けロイヤリティプログラムに関する意思決定を行い、最終損益で成果を出しています

  • FivetranとHightouchを利用することで、マーケティングツールでデータにアクセスしやすくなり、ターゲットをより絞ったキャンペーンのセグメンテーションが可能になります

  • データチームには時間的余裕が生まれ、より価値の高いタスクに取り組めるようになりました

  • データソースを統合することで、新たなインサイトが生まれます
     

データスタック

  • パイプライン:Fivetran、Serverless、Google Cloud Resources

  • ソース:Stripe、Zendesk、SQL Server、GitHub、SFTP

  • デスティネーション:Google BigQuery

  • ビジネスインテリジェンス:Looker

  • リバースETL:Hightouch

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション, Word

自動的に生成された説明

辛味のグリルチキンで有名なNando'sは、世界30カ国に1,200店舗以上を展開するお持ち帰り用チェーンとして一世を風靡しました。イギリスとアイルランドの2カ国で450店舗以上を展開し、1,200万人のお客様にサービスを提供しています。この2国ではデータ主導方式を採用し、継続的な改善とより良いサービスの提供を実現することを目標としています。

課題:速度が遅く柔軟性に欠けるインフラ‍

Nando’sは、お客様に素晴らしい食事体験を提供することで成功を収めましたが、データを使ってお客様とのより良いコミュニケーションを図ることで、このミッションを継続させたいと考えています。エンジニアリングチームのテクニカルリーダーであるミゲル・プイグと彼のチームは、特に顧客ロイヤルティとリワードプログラムに関するデータ主導型のマーケティング戦略をサポートできるインフラを確保する責任を担っています。 

プイグが直面したのは、既存のインフラではビジネスの要望を満たせていないという問題でした。

「特にマーケティングの観点から見て、この課題はかなり難易度の高いものでした。キャンペーンを成功させ、データを活用するためには、レポートやダッシュボードに素早くアクセスする必要がありますが、私たちにはそのような順応性が不足していました」(プイグ)。

データチームにはプイグのほか、アナリスト3名、データエンジニア2名、にプロダクトマネージャーとプラットフォームマネージャーがそれぞれ1名所属しています。ELTアプローチでは、エンジニアはデータパイプラインを手作業で作成し、アナリストは取り込み段階のデータに基づいてビジネス上の意思決定を下していました。たとえば、店舗から得られる1日のデータを、ロイヤリティやリワードプログラムに反映させるためのインサイトとして活用していたのです。

「データベース全体を毎日複製する必要があり、モデリングが非常に困難でした」(プイグ)。「どう考えても最適とは言い難い状態でした。チームがそのようなパイプラインの1本を構築するにはかなりの時間がかかっていましたが、できあがったパイプラインは完璧には程遠いものでした。」

ソリューション:信頼できるデータをクリアに表示

SQLサーバーからビジネスのデータをゼロからGoogle Cloud Platformに移行することが決定されました。モダンデータスタックの中心となるデータウェアハウスとしてBigQuery、Google Cloud Resourcesと並ぶデータソースコネクタとしてFivetran、ビジネスインテリジェンスとしてLooker、リバースETLとデータアクティベーションソリューションとしてHightouchが選ばれました。

目標は、順応性と可視性を実現できるインフラを構築し、確実に信頼できるデータの透明性の高いビューを獲得することでした。チームはプロセスを標準化・文書化することで、取り込み段階でパイプラインを構築し、その一方で同時にビジネス上の意思決定作業を単独のエンジニアのみに依存することを避けたいと考えていました。

 「リアルタイムの可能性も含め、できるだけ早くデータウェアハウスやマーケティングツールにデータを反映させたいと思いました。それが、技術的な観点から見た、成功の主な基準でした」(プイグ)。

順応性、使いやすさ、スピードの点から、データ統合にはStitchではなくFivetranが選ばれました。

「FivetranとStitchのStripeコネクタを比較しました。Fivetranを採用した理由は、ボリュームベースの価格設定の方が透明性に優れ、当社のGCPのテクノロジースタックに近いためです」(ミゲル・プイグ・ガルシア)。

StripeとZendeskは、取引および顧客とのインタラクションデータのために最初に接続されたアプリケーションの1つで、その後、サードパーティーのデータがSFTP経由で入ってくるようになりました。Google Cloud Platformとの緊密な連携も、Nando’sにとっては重要なFivetranの特徴でした。

HightouchがリバースETLのソリューションとして選ばれたのは、UXが明確で、データ実務者とマーケターの双方にとって扱いやすいためです。Hightouchはウェアハウスからデータを送信し、ビジネスツールやワークフローを強化します。Hightouchは、Nando’sのマーケティングスタックとの統合面で優れており、キャンペーンツールやFacebookおよびGoogle Adsのような広告ネットワークに全方位ビューを送信し、パーソナライズされたキャンペーンを展開することができました。またHightouchは、エラー発生時やAPIレート制限に達した際にデータ行送信を自動で再試行するなど、大規模なデータを扱う際の機能が優れている点もチームに評価されました。

結果:きめ細かなインサイトで、よりターゲットを絞ったマーケティングを実現  

モダンデータスタックの最大のメリットは、最も収益性の高いレストランから顧客の注文内容まで、ビジネスのパフォーマンスを非常に粒度の細かいレベルで確認できることです。Fivetranは、Stripeの決済データをLookerのダッシュボードに取り込み、食事の特典から不正行為の可能性まで、あらゆる情報が素早く入手できるようになっています。データがウェアハウス内でモデル化されると、Nando'sはHightouchを使用して、直近の注文やロイヤリティのステータスなど、ユーザーに関するモデル化されたデータをキャンペーンやセグメンテーションツールに送信します。次にマーケティングチームが、そのデータに基づき、プラチナのお客様には休暇中の特別なオファーを送り、ゴールドのお客様にはカスタマイズしたメールを送るなど、以前よりもはるかに迅速にキャンペーンを実施できるようになりました。その結果、Nando’sはCovidのロックダウン中もお客様に最新情報を提供することができました。ウェアハウスのデータを活用し、郵便番号でターゲットとなるお客様を絞り込み、その地域の店舗の再開を知らせることもできました。 

新しいスタックにより、マーケティングの効果が高まるだけではなく、データチームが時間のかかる仕事から解放されました。 

「以前は、キャンペーン構築のため、時間の80%をデータの移動に費やしていましたが、それが20%にまで減りました。つまり、お客様を引き付けるメールの作成や、キャンペーンから得られるデータの分析に集中できるようになったのです」(プイグ)。

異なるデータソースを統合することで、より高度な分析も可能になりました。レジの取引データとプラチナやゴールドのお客様の購入履歴を関連付けることで、ロイヤルティチームはプログラムの効果を分析し、それに基づいて微調整を行うことができます。 「デリバリーパートナー経由なのか、POSなのかなど、お客様がどこから注文しているのかも把握したいと考えています」(プイグ)。

今後は、電子メールから脱却し、プッシュメッセージなど他のデジタルチャネルも模索していく予定です。これはモダンデータスタックがもたらす効果のごく一部であり、実現のためにあらゆる要素を組み合わせているところだ、とプイグは言います。

「まだ完全にデータ主導型のビジネスとは言えませんが、それに近づきつつあります。我々はデータをさらに民主的にしたいと考えています」(プイグ)。 「来年早々には、さまざまな製品チームでより多くのデータを活用し、お客様に提供する内容を決定する予定です。インフラは整っていますので、あとは我々のチームがパイプラインを構築するのみです。」