Skip to main content

データエグレスのコスト分析

データエグレスのコスト分析

Microsoft Azure、アマゾン ウェブ サービス、Google Cloud Platformにおける、データ転送とエグレス料金の影響についてご説明します。

クラウドに精通し、価格に敏感な意思決定者は、クラウドストレージやデータベースを集中型データウェアハウスに簡単に統合できるツール以上のものを求めています。また彼らはMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)、アマゾン ウェブ サービス(AWS)等データのエグレス料金を含め、総所有コスト(TCO)にも関心を持ち責任を負っています。

データセンターからクラウドベースのストレージ環境にストレージを統合させると、大幅なコスト削減が可能になります。クラウドプロバイダがデータに対して請求する金額は、1ギガバイトあたりの料金で表示されます。 たとえばAmazon S3の標準ストレージ料金の場合、1GBあたりの料金は2セント強で、保存するデータ量が増えるほど料金は下がります。

ストレージソリューションの有効性を理解した後、意思決定者には次の大きな疑問が浮かびます。「データ転送にかかるコストは?」という疑問です。

クラウドにデータをアップロードする場合、データ転送コストは一般的に低めか、もしくはゼロです。クラウドストレージのプロバイダーは、ストレージサービスを利用する際、障害となるものを避けようとするためです。

ただし、一度クラウドストレージシステムに統合したデータを再度取り出すには支払いが必要になる場合があります。これがデータエグレス料金です。

データエグレスとは

クラウドで発生する請求におけるデータエグレスとは、データを取り出す場合、すなわちクラウドプロバイダの外にデータをエクスポートする際のデータ転送料金を指します。データエグレスが必要となる理由としては、災害復旧、別のストレージプロバイダへのデータ移行、アプリケーションからデータウェアハウスへのデータ移行などが考えられます。

その逆が、データをクラウドプロバイダに移行させるデータイングレスです。通常、データイングレスの場合、料金は発生しません。

コスト分析:AWS vs. GCP vs. Azure

データエグレスの料金はそれほど高額ではありませんが、基本のストレージ料金よりはわずかに高くなります。例えば、Amazon S3のデータエグレス料金は、基本的なストレージ料金に比べて、1GBあたり5~7セント高めの設定となっています。

AWSGCPAzureの実際のエグレス料金は以下の通りです。(金額は2020年11月に最終更新されたものです)。

クラウドデータのエグレス料金の比較

  • アマゾン ウェブ サービス:10TB/月までは1GBあたり0.09ドル、以降+40TBまでは1GBあたり0.085ドル

  • Google Cloud Platform:1TBまでは1GBあたり0.12ドル、以降10TBまでは1GBあたり0.11ドル、10TB以降は1GBあたり0.08ドル

  • Microsoft Azure:10TBまでは1GBあたり0.087ドル、以降40TBまでは1GBあたり0.083ドル

*上記料金については、各サイトのデフォルト値を使用しています。

エグレス料金は通常、1ギガバイト(GB)あたり平均10セント程度で、クラウドで指定されたテラバイト(TB)の枠を越えると、1GBあたりでより多くのデータをエクスポートする方が安くなる指数関数的な価格設定になっています。

Fivetranでデータエグレス料金を節約

Fivetranで新しいコネクタを設定する際は、まず既存データを完全にインポート(履歴を同期)します。以降は、変更されたデータ(アップデート、削除、挿入、スキーマの変更)のみをキャプチャします。

つまり、データセットの大きさにもよりますが、Fivetranコネクタ設定直後に履歴を同期する際に一度だけ、少額のイグレス料金の増加が通常見込まれるということです。

ただしその後は、コネクタがカーソルを使って更新されたデータのみを取り込むため、増分同期のイグレス料金はさらに低くなります。